>> SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル 第2版
「SOFT SKILLS」という本を読みました。
この本を読んでから実践していることと、この本を読んで感じた今後の課題をまとめます。
SOFT SKILLSの購入を迷っている人の参考になれば幸いです。
実践していること3選
まずはSOFT SKILLSに書かれている内容のうち、実践していることを3つ挙げます。
- ①学習のアウトプット(発信)
- ②手を動かして学ぶ
- ③運動
①学習のアウトプット(発信)
このブログやTwitterなどで勉強した内容をできるだけアウトプットするようにしています。アウトプットによって自分自身の理解が深まるだけでなく、対外的なアピールにもなるからです。
SOFT SKILLSを読む前は「自分なんかがアウトプットしても間違った情報を生み出すだけなんじゃないか、、、」と考えていました。しかしこの本には以下のように書かれていました。
自分がエキスパートになっていると思っている分野しか教えないという考え方には、教えなければエキスパートになれないことを見落としているという問題点がある。ほかの誰かに教えたことのない分野のエキスパートになるのはきわめて難しい。実
SOFT SKILLS 第33章 より
この一文をきっかけに「自分はまだ駆け出しエンジニアだけど、今のうちからアウトプットに取り組んでみよう」と思い、ブログやTwitterで学習内容をアウトプットするようになりました。
またこの本では個人ブログを成功させるポイントとして、以下の3点を挙げています。
- とにかく書き続けること
- コンテンツの質を高めようとし続けること
- 他人のブログにコメントをすること
3の他人のブログへのコメントはできていませんが、1,2に関しては実践しているつもりです。とにかくまずは1年間、最低でも週1記事以上の投稿を続けたいですね。
②手を動かして学ぶ
新しい技術を学ぶ際は必ず、手を動かして学ぶようにしています。特に「チュートリアルはやったけど、まだよくわからないな〜」と感じているぐらいのタイミングで、実際に何かを作り始めるよう心がけています。
これはSOFT SKILLSに以下の記述があったことがきっかけです。
自分が何をしているのかさえわからないうちに手を動かすことが、何かを学ぶための方法としてはもっともいいのではないかと感じている。
SOFT SKILLS 第27章 より
この「自分が何をしているのかさえわからないうちに手を動かす」のがポイントだと思っています。エンジニアの中には「しっかり理解してから始めたい」人も多い気がするので、ここは注意点ですね。
思い返せば転職のためのポートフォリオ制作へ向けてRailsチュートリアルをやっていた時も、最初は何をやっているのかよく分からないままとりあえず先へ先へと進めていました。
いま思い返すと「あのやり方が正しかったんだな〜」と強く実感できますね。
③運動
ぼくは2年ほど前から週の半分以上はジムに通って体を動かすようにしています。その方が気分もリフレッシュできるし体型維持にもつながるからです。
偶然ですが、SOFT SKILLSにもフィットネスの重要性について記載がありました。
エクササイズをして健康になればなるほど、私は仕事のパフォーマンスが上がっているように思う。身体的にベストの状態になっているときには、集中力がかなり上がり、仕事がはかどることを感じる。
SOFT SKILLS 第56章 より
ぼくは仕事のパフォーマンスと運動の相関を意識してたわけではありません。しかしこの文章を読んでからは逆に「仕事のパフォーマンスを上げるためにジムに行く」くらいのマインドに変わりました。
業務後にジムに行くことのもう1つの効果として「生産性の向上」もあると感じています。業務後にジムに行くためには定時でその日の作業を片付けなくてはならないため、時間効率を上げないといけません。結果的に仕事全般のスピードが上がった手応えを得ています。
課題に感じたこと3選
一方でSOFT SKILLSの内容から、今後のエンジニア人生における課題も見つかりました。ひとまず以下の3つを順番に解説します。
- ①特定分野を専門にする
- ②適切なキャリア目標を立てる
- ③より重い責任を引き受ける
①特定分野を専門にする
SOFT SKILLSには「専門を絞るべき」と書かれています。この点に関してぼくは「まだ駆け出しだし、今の時点で分野を絞らなくていいかな〜」と考えていました。しかし本書の次の文章がグサっと刺さりました。
ほとんどのソフトウェア開発者は、キャリアの長期的なビジョンに踏み込むことを恐れているのではないだろうか。どれかひとつの道を選んでその道をずんずん進むのが恐いため、あらゆるオプションを残しておきたいのだ。
SOFT SKILLS 第3章 より
「まさに自分だ〜」って感じでした、、、。でも「なんで専門を絞るべきなんだ?」と思いながら読み進めていると、次の記述が見つかりました。
スペシャリストになると、勤務先やクライアントになる可能性のある会社や人々の枠が狭まるが、あなたはそれらの人々にとってはるかに魅力的な開発者になる。専門分野が十分大きな市場を持っていて人口過多になっていない限り、単なるソフトウェア開発者だと名乗るよりも専門分野を持つ方がはるかに簡単に就職口や顧客を獲得できる。
SOFT SKILLS 第8章 より
つまり「専門分野を持つことで、数は少なくとも特定の企業・サービスから強く必要とされるエンジニアになれる」ってことですね!
企業の経営資源における「選択と集中」と似た話だと解釈しました。
この部分を読んで以来、「自分はどの分野を専門にしたいか?」をしょっちゅう考えていますが、まだ答えは出ていません。
②適切なキャリア目標を立てる
2023年6月にWebエンジニアになったぼくは、まだ今後の目標を見つけられていません。
ポートフォリオを作って自社開発企業に転職することだけを考えていたので、その先まで考える余裕がありませんでした。
漠然とした未来として「一度はフリーランスを経験してみたいな〜」くらいの気持ちはありますが、「〇〇年後までにフリーランスになろう!」とか具体的な目標として設定するほどには至っていません。
しかし「モチベーションが続くのか?」・「勉強のための勉強になってしまうのではないか?」といった懸念はあるため、大きな目標を持つ必要性には薄々気づいています。
また大きな目標があるからこそ、逆算して日々やるべき小さな目標も見つかる気がしています。
実際、SOFT SKILLSにも次のように書いてあります。
小さな目標があると、あなたはモチベーションを維持し、大きな目標に向かって脱線せずに進むことができる。大きな目標の実現のために前進し始めても、途中に小さな目標を設けていなければ、横道にそれてしまったときに軌道修正する時間がなくなってしまうだろう。小さな目標があると、頻繁に達成感が得られるので、モチベーションの維持にも役立つ。毎日、毎週、小さな勝利があると、自分は前進して目標を達成しつつあるという気持ちになる。こうした前向きな気持ちは、前進し続けるために効果がある。また、小さな目標には、大きな目標のような威圧感はない。
SOFT SKILLS 第3章 より
この点は今後の課題だなと感じています。
③より重い責任を引き受ける
ぼくはそもそも駆け出しなので、まだチームのメンバクラスとしての扱いです。
早くスキルアップしたい一方で、「このまま立場は上げず、でもより良い給与の会社に転職したりフリーランスへ転向して収入アップだけできたらいいな〜」と甘い考えを心のどこかで持っていました。
マネージャや上級職はミーティングなどでどうしても忙殺されている印象があり、なんとなく抵抗があったからです。
しかしSOFT SKILLSには以下のように書かれていました。
収入はいつでも責任に追いついてくる。それまでよりも重い責任を引き受けるように求められたときには、それを受けるべきだ。
SOFT SKILLS 第10章 より
この文章を読んで、目が覚めた感覚がありました。
転職するにせよフリーランスになるにせよ、責任を引き受けない限りはそりゃ収入を上げていくことはできないですよね、、。
ぼくのような駆け出しが今すぐできる仕事として、来年からは以下の2つの仕事を自主的に引き受けてみようと思います。
- スクラムイベントや各種ミーティングのファシリ
- ドキュメントの整備
ファシリテーターはエンジニアは誰もやりたがりませんが、高い技術力が必要なわけではないので、自分でも今すぐできることかなと考えました。ドキュメントの整備も同様です。
まとめ
最後に振り返りです。
SOFT SKILLSを読んでぼくが実践していることは次の3つです。
- ①学習のアウトプット(発信)
- ②手を動かして学ぶ
- ③運動
一方で今後の課題は次の3つです。
- ①特定分野を専門にする
- ②適切なキャリア目標を立てる
- ③より重い責任を引き受ける
この本は駆け出し〜ベテランまで、エンジニアなら誰しも1つは新たな気づきを得られる本です。ただ気づくだけでなく、行動にも移しやすいよう配慮して書かれている印象でした。
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